高校生の現代文テスト対策 夏目漱石『こころ』まとめご案内

 前回掲載分の本篇第5回<なぜ「K」は自死したのか> をもって、今回の『こころ』についての考察は完結、とお伝えしました。高校生のみなさんが『ここ ろ』を読むのは、教科書においてであることが多いと考えられるためです。本来は、教科書に載っている「K」の自死に至るくだりは、ページ数で言えば5分の 1前後の分量です(もちろん、全体の構成の骨格をなす部分ではありますが)。だからこれだけで『こころ』という作品のすべてではないのですが、「現代文テ スト対策」という意味では、ひとまずこれで完結、とさせていただくわけです。

 本サイトでは、この『こころ』に関して、以下の通りの内容を掲載しております。掲載順は逆順(第5回が最新)です。そのまま下へスクロールしていただけば、下から順にご覧いただくことができます。

導入篇
本篇第1回 <先生と「K」>
〃 第2回 <「K」を下宿に呼んでから>
〃 第3回 <精神的な向上心とは?>
〃 第4回 <「K」の覚悟>
〃 第5回 <なぜ「K」は自死したのか>
※サイト上の掲載順は、逆になっています(第5回→第1回)。

 
 全体の読み方として、第1回で「先生」と「K」の関係をつかみ、第2回でその「K」を下宿に呼びよせてからの人間関係を知ることが、準備となります(導入篇の「解答例」に、「御嬢さん」に関するまとめも載っています)。
 そして、なぜ「K」の恋が自死にまで結びつくのか(単に失恋したためではないのです)、それを解くカギが第3回の「精神的な向上心」であり、第4回の「覚悟」も押さえて、第5回で「K」の自死の理由について、考察しました。

 上記5回のうち、どこか気になる部分だけでも、ぜひしっかり読んでみて下さい。『こころ』が、よりよくわかるようになるはずです。

 また、教科書だけでなく、文庫本で『こころ』を通読した方は、ご参考までに下記の記事も、あわせてお読み下さい。「K」以外の全体について考察しています。

専門家による時事ネタコラム『JIJICO』 「百年読み継がれる名作」小田原漂情
http://jijico.mbp-japan.com/2013/07/08/articles1501.html

 私自身は『こころ』について、まだ「明治の精神に殉ずる」ところを考えなければなりません。あらためて見解を発表することもあろうと思いますが、とりあえず、今回はこれにて『こころ』に関するご案内を終了させていただきます。ありがとうございました。

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