秋来ぬと目にはさやかに・・・

 本日は一段と暑い「猛暑日」でしたから、このような内容のご案内をするのには少々気が引けますが、7月7日付の「梅雨が明けました!さて、水無月とは?そして五月雨とは?」の巻末でお出しした宿題の、解答をお知らせします。

 秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる   藤原敏行

 この短歌(和歌)にぴったりの時期はいつか、というのが出題でした。もちろん、小田原漂情の解釈でありますが、その答えは、ずばり、今ごろの時期ではないかと考えられます。

 「まだまだ夏の盛りだよ。」小・中・高生なら、みんなそう言うでしょうね。ただ、フェイスブックでは昨日友人が、家のそばでコオロギの声がしたと、知らせてくれました。

 そして、今週水曜日の8月7日が、今年は立秋に当たっていました。

 だいたい、この立秋のころ、風が秋らしくなり、夕暮れの感じも秋めいて来て、はやい秋のおとずれとなるのです。今日は山梨でも40℃を超えたとのことで、実感のある方は少ないかも知れませんが、2、3日のうちには、必ず何かしら「ああ、そう言えば秋が近いかな」と感じることが、あることでしょう。

 もう一首、この時期の短歌を引いておきます。

 秋近し!
 電燈の球のぬくもりの
 さはれば指の皮膚に親しき。  
                       石川啄木

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